今年度は、多賀町の自然環境の象徴であるアケボノゾウを通して今とむかしの環境を知り、未来の環境保全・活用を考える事業(注釈)を展開しました。この事業全体のまとめを簡単にご紹介します。

(注釈)この事業は全国モーターボート競走施行者協議会からの拠出金を受けて実施しました。
環境保全促進助成事業「アケボノゾウからたどる今とむかしの環境」の概要は以下のリンクをご覧ください。

アケボノゾウからたどる今とむかしの環境

1.アケボノゾウからたどる「今」

展示会場で自然写真の解説パネルが並ぶ展示壁の写真

企画展「多賀の自然環境-トンボの目で見たその現状-」

7月18日(土曜日)~8月30日(日曜日) あけぼのパーク多賀 ホール・ギャラリー
 アケボノゾウ化石が発掘された場所は、当時、水辺だったと考えられています。トンボの祖先は約3億年前(古生代石炭紀)から存在し、体長70センチメートルのメガネウラなどが知られています。現存する仲間の一部は古生代ペルム紀からいて、多くの環境変化を行きぬいてきました。多賀町に生息するトンボは75種類(滋賀県では100種類)で多くのトンボが知られていて、豊かな自然環境が残されているといえます。トンボの生息環境は種類によってちがい、この展示では、水辺の環境を山の川、川、ため池、水田にわけ写真でその様子を展示しました。トンボの天敵、ヤゴの羽化などトンボの生態についてのコーナーもあり、トンボの目を通して多賀の今の環境がどう映るのかを考えました。

展示会場でトンボの模型と解説パネルが並ぶ展示の写真

企画展の情報の詳細はこのページの「企画展「多賀の自然環境-トンボの目で見たその現状」」の箇所をご覧ください。
企画展の情報

「多賀の自然環境-トンボの目で見たその現状-」 の展示のようすは以下のリンクをご覧ください。
多賀の自然環境-トンボの目で見たその現状-(PDFファイル:290.5KB)

2.アケボノゾウからたどる「むかし」

展示会場で発掘調査の様子を写した大型パネルが展示されている写真

企画展「発掘された180万年前の多賀」

9月12日(土曜日)~9月27日(日曜日) あけぼのパーク多賀 ホール・ギャラリー
 『多賀町古代ゾウ発掘プロジェクト』も3年目を迎え、180万年前の自然環境について多くのことがわかってきました。住民参加型の発掘調査で採集された化石を通して、アケボノゾウが棲んでいた時代の環境について紹介しました。

展示会場で展示ケースと解説パネルが並ぶ展示の写真

企画展では正面に高さ250センチメートル、幅360センチメートルの「ある日の発掘現場」の大きな写真が展示され発掘された化石写真、2012年に古代ゾウ発掘プロジェクトがはじまったときのエピソード、多賀町古代ゾウ発掘プロジェクトの説明からはじまり、シカ化石や植物化石などそれぞれの化石からわかる古環境について9つのコーナーが設けられ、写真や発掘された化石が展示されました。これまでの発掘で得られた地質や化石の証拠から180万年前はどんな環境だったのか「180万年前の世界」で古地理や古環境、生物環境のようすが最後に展示されました。多賀町古代ゾウ発掘プロジェクトの発掘調査で明らかになりつつある過去の多賀町の様子や古代の琵琶湖のようすを知ることで、より広い視点でこれからの環境を考えていけるのではないでしょうか。

展示会場で展示ケースが並ぶ企画展示室全体を写した写真

企画展の情報の詳細はこのページの「企画展「発掘された180万年前の多賀」」の箇所をご覧ください。
企画展の情報

「発掘された180万年前の多賀」 の展示のようすは以下のリンクをご覧ください。
発掘された180万年前の多賀(PDFファイル:262.4KB)

3.アケボノゾウから考える「未来」

1.ワークショップ 「発掘ツーリズムから考える環境の変化」

「たが発掘ツアー」

9月12日(土曜日) 多賀大社前駅集合――バスで多賀町内――多賀大社前駅解散

講座や体験活動の様子を撮影した6枚の写真を一つにまとめた写真

多賀町には、長い歴史の中で形成された豊かな自然環境と人々の営みがあります。様々なスポットをめぐるツーリズム「たが発掘ツアー」はモニターツアー形式で開催しました。多賀町立博物館で「古代象の里 発掘物語」、発掘プロジェクト現場で「化石発掘体験」、多賀「里の駅」一圓屋敷で「ソバ打ち体験」、河内風穴「洞窟見学」、多賀大社「奥書院庭園拝観・参拝」と盛り沢山な内容でした。

2.ワークショップ2.「謎解きクイズラリーで迫る環境の変化」

館内リアル推理ゲーム 発掘探偵

11月7日(土曜日) あけぼのパーク多賀ホール・博物館

建物の中庭で親子や大人たちが資料を見ながら観察に参加している写真

ホール一杯に、これからの未来を担う子どもたちが集まりました。化石マンからの挑戦状にこたえるという設定の謎解きクイズで、アケボノゾウや、同時代の多賀町に生息していた昆虫などについて考えてもらいました。骨化石のレプリカにふれたり、展示室を巡りながらの謎解きは、いつもとはちがった体験になったことでしょう。楽しく太古の多賀について学ぶひとときなりました。

3.シンポジウム「町制60周年 多賀の自然環境から町の未来を考える~発掘ツーリズムで町おこし~」

講演「多賀の古代に遊ぶ」・パネルディスカッション「多賀の自然環境から町の未来を考える」

11月7日(土曜日)あけぼのパーク多賀2階大会議室

講堂で男性講師がマイクを持って講演しているのを来場者が聞いている写真

 講演「多賀の古代に遊ぶ」では、講師の俳優で日本考古学協会会員の苅谷俊介さんにご講演いただきました。

会場前方の壇上でパネリストが着席して討論しているのを参加者が聞いている写真

これからの町おこしには意識改革とイノベーションが必要なこと、小さな組織から自発的に取り組むことが大切なこと、多賀の自然環境や文化的なことを町おこしにつなげることが大事であることなど、多賀町でこれからの取り組みをする上でのヒントが示されました。

会場の客席で参加者が座って講演を聞いている写真

 パネルディスカッションではパネリストのみなさんの特徴がうまく引き出され話が盛り上がりました。針江生水の郷の水環境を守り地域を活性化させる先進的な取り組み、植物をはじめとする多賀の自然環境の豊かさ、地域の魅力を引き出しそれを体験するようなことをツーリズムに取り入れること、 キーワードが大切になってくる「情報の発信のしかた」、発掘を通して地球や環境がみえてくることなどが話題になり、多賀町古代ゾウ発掘プロジェクトの発掘調査も、多賀町内外の多くの人を巻き込んでこれからも続けていくことが重要であると指摘されました。

4.全事業を終えて

 環境保全促進助成事業を「アケボノゾウからたどる今とむかしの環境」では、「今」「むかし」「未来」の3つに分けて考えることで、より深くこの町の環境についてみんなで考えることができたのではないでしょうか。本事業を通じて、多賀町の自然環境を3つのタイムスケールで見つめてきました。刻々と変化しつつあるこの環境を、今後どのように守り地域資源として活用していくか、「まちづくり」「ツーリズム」などのキーワードをもとに、これからも多賀町全体で取り組んでいきたいと思います。

この記事に関するお問い合わせ先

生涯学習課 多賀町立博物館
電話:0749-48-2077
ファックス:0749-48-8055
多賀町立博物館へのお問い合わせ

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