多賀町の環境の保全・創造をめざして
私たちの町は、森林が9割近くを占め、霊仙山をはじめとする鈴鹿山系の山並み、芹川や犬上川などの清流、多種多様な動植物が生息するなど自然にあふれています。多賀の水や緑は、先人達の自然を守る努力のたまものであり、四季折々の心なごむ風景として日常生活にとけ込み、私たちは、この恵まれた自然を享受し、独自の歴史・伝統・文化を築きあげてきました。
しかし、社会経済活動の進展や生活習慣の変化により、地球規模での環境破壊が深刻化し、この町を取り巻く環境も大きく変化しています。
私たちは、自らの努力と責任において、環境にやさしい生活様式を確立し、みんなが安心で快適な生活をおくれるまちづくりを進め、同時に自然とひとが調和し、動植物とひとが共生できる環境を後世に引き継いでいかなければなりません。また、将来の世代に対して誇ることのできる環境をつくりあげなければなりません。
町民、事業者、行政が一体となって、「豊かな自然や歴史・文化に包まれたキラリとひかるまち」を次代に継承するため、自主的に生活を見直し、環境への負荷の少ない持続的な発展が可能な社会の構築に向けて総合的、計画的な取り組みを展開していく必要があります。
この条例の基本となる考え方は何ですか?
環境への取り組みの目的は単に自然環境保全だけでなく、次世代につながる住みよい社会をみんなの力で作っていくことです。
- 多賀の環境は河川を通して琵琶湖・京阪神へとつながるものであり、私たちは誇りを持って環境保全活動に関わらなければなりません。
- 多賀の環境は多賀のみのものではなく、近隣・下流の多くの人に関わることを認識し、町内外を問わずあらゆる人と共に環境保全活動を進めなければなりません。
- 環境保全は町民・事業者・行政をはじめとしてあらゆる関係者の積極的関わりと総意でなされることが必要です。
- 良好な環境保全は次世代につながるまちづくりでもあり、多賀町の産業・自治・教育の発展に不可欠なものです。
環境基本条例とはどんな条例ですか?
環境基本条例とは、環境に関する個別の事項について規制、支援するための条例ではなく、良好な環境を保全・創造し、次の世代に引き継いでゆくための基本となる考え方、町民、事業者、町の役割、それぞれの取り組みの基本的な事項を定めるための条例です。
町の役割は何ですか?
- 町民・事業者とともに協働して環境活動ができるよう総合的な計画を立て、実施していきます。
- 町のすべての事業を環境の保全等の視点からとらえなおします。
- 町民・事業者自らが取り組む身近な環境の保全等の活動に対し、支援していきます。
具体的に何をするのですか
- 環境基本計画を策定し計画的な環境行政を進めていきます。
- 環境審議会を設置し、町民・事業者の意見を行政に生かします。
- 町関係部局の調整体制をつくります。
- 国や他の地方公共団体および民間団体と積極的に連携した環境活動を推進します。
基本的な施策
- 水環境と緑豊かな環境を確保します。
- 環境教育および環境学習を推進します。
- 町民・事業者の意見を生かしていきます。
- 資源の循環的な利用を促進します。
- 町民・民間団体の自発的な活動を促進します。
- 環境に関する情報を提供します。
- 快適な生活環境の保全および創造をします。
私たちは何をすればよいのですか?
- 私たちの日常生活や事業活動そのものが環境に影響を与えていることを理解しましょう。
- 多賀町の自然環境や歴史・文化などを知りましょう。
- 多賀町の自然環境や歴史・文化を生かしたまちづくりを進めるにはどうすべきか意見を言いましょう。
- 積極的に環境保全活動や美化活動などに参加しましょう。
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